日本サッカーの急速な発展を可能にさせた「指導者ライセンス制度」について

日本サッカー協会は、Jリーグといサッカーのプロリーグ発足に伴って、選手を指導する際の「ライセンス制度」を設け、現在まで多くのレベルの高い指導者を誕生させています。

このライセンス制度の普及によって大きく日本サッカーのレベルは急速に発展していき、現在では幼稚園生からJリーグのトップクラブの選手たちまでがライセンス保持者に指導してもらえる環境になっています。

一体なぜ指導者のライセンス制度を導入することで国内のレベルは向上するのでしょうか?

この記事では、そんな「日本サッカーの指導者ライセンス制度」について解説していきたいと思います。

サッカーには「D級からS級までの指導者のライセンス制度」がある

日本サッカー協会は、指導者のライセンス制度を設けていますが、そのライセンスの種類はD級からS級まで存在しています。

それぞれのライセンスの概要と取得人数などは以下の通り。

S級ライセンス Jリーグのトップチームの監督や、日本代表チームの監督として指揮をとれる。 ライセンス保持者488名。

A級ライセンス サテライトチームやJFL、なでしこリーグの監督、そしてトップチームのコーチとして指導することができる。ライセンス保持者1,983名。

B級ライセンス ユース、高校生以下の監督、地域リーグの監督、なでしこチャレンジリーグの監督として指導することができる。 ライセンス保持者5,274名

C級ライセンス D級ライセンスよりも更に深い知識と指導法を有した指導者 ライセンス保持者28,760名

D級ライセンス 少年少女のサッカー指導員 ライセンス保持者47,083名

上記のライセンスの他にも、ゴールキーパーコーチライセンスやフットサルコーチライセンスなどもあり、まさにサッカーに関わる全てのシチュエーションで高いレベルの指導ができるような仕組み作りがされているのです。

ライセンス制度の導入によって、日本全国で質の高い指導が可能に

この指導者のライセンス制度の導入によって、高いレベルの指導が可能になっただけではなく、リフレッシュ研修会などによって最新の指導技術を取得することができたり、様々な指導者とのコミュニケーションが図れるのです。

このリフレッシュ研修会制度の導入によって、いわゆる「ライセンスは取ったけどそこから先何も学ばないし、古い指導法を使い続ける」といった指導者を0にすることができるので、全ての指導者のレベルを一定以上に保つことができるのです。

野球などでは昔から、「元高校球児」のパパさんたちが少年野球などの指導を行っていますが、どうしてもその指導者のレベルや技術の得意不得意によって指導内容に偏りが出てしまうものです。

しかし、サッカー協会のライセンス制度では、自分の得意な技術などを教えながらも、サッカーの技術や戦術に関わる全ての部分を例え苦手であっても一定レベル以上指導することができるので、教える選手たちの能力を大きく伸ばすことができるのです

小学生の子供の地域サッカーのパパママも簡単にライセンスを取れる

ライセンス制度と聞くと、とても専門的なイメージがあり、「サッカーの経験がない人や、あまり経験がない人は取れないんじゃないか」と不安になるかもしれません。

確かに、S級やA級、B級などの上位ライセンスは、サッカーの経験はもちろん、指導センスや技術、戦術といった深い知識も必要となってくるので、一般的なパパさんママさんでは取得するのは難しいかと思います。

しかし、少年少女のサッカー指導員に有効なD級ライセンスであれば、たとえサッカー未経験であったり、数年しか経験がなかったとしても十分に取得が可能なのです。

ライセンス自体も、D級であれば2日間の研修で取得することができますし、サッカーのルールや指導する上での注意点などをしっかりと教わることができるます。

まとめ

このように、日本全国で多くの専門的な知識と指導力を持つ指導者を輩出する日本サッカー協会のライセンス制度によって、日本サッカーのレベルを急速に発展させてきた背景があるのです。

指導者のライセンス制度がしっかりと根付いた今の日本サッカー界は、すでに世界トップクラスのサッカー先進国にかなり近づいているといえるでしょう。

気になった人はぜひ、まずD級ライセンスから挑戦してみてはいかがでしょうか?

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